夕方のネオワイズ彗星の撮影に成功。今後は日没後の撮影が良さそう【追記あり】

札幌市内の自宅から撮影したネオワイズ彗星。2020年7月15日の夕方撮影

夕方のネオワイズ彗星の撮影に成功したので、シェアします。今回は手持ち撮影になってしまったため、ひどく粗い画像になってしまいましたが、個人的には初の彗星撮影だったので、テンション上がりまくりです(笑)

 

7月15日、「夕方」のネオワイズ彗星の撮影に成功

なぜ「夕方」を強調しているかというと、これまでのみなさんの撮影事例では、ほとんどが朝方の撮影だったからです。それもそのはず、これまでは太陽よりも先に地平線に沈んでしまっていたため、いくら明るい彗星といえど、観測することも撮影することもできませんでした。

しかし、ネオワイズ彗星は結構なスピードで移動しており、地球から見て太陽の向こう側を回り込みながら天の北の方に向かっているため、数日前から、太陽よりも遅く地平線に沈むようになっています。そこで、撮影のチャンスを狙っていたわけなんですけど、これが結構難易度の高いミッションでした。

札幌の日没時刻は本日で19:12。その時刻のネオワイズ彗星は地平線から仰角17°ぐらいの場所に居るので、なんとか暗くなるのを待って撮影しようと思ったのですが・・・・

なんと、20:00を回っても西の空が明るい(^_^;)

ネオワイズ彗星どころか、スピカもデネボラも見えません(汗)
これ以上待つと、ネオワイズ彗星が見えない低さになってしまうため、20:15頃、あきらめて「あてずっぽう」で撮影しました。いろいろと条件を変えて、30枚ほど撮影。

そして、後からパソコンでじっくり見てみると、ラッキーなことに何枚かに彗星らしきものが写っていました。

 
これがそのうちの1枚です。縮小しただけのほぼ生画像なので、とてもわかりにくいのですが、煙突の少し左上にうっすらと尾が生えた彗星らしきものが見えます。

そして、これをトーンカーブ補正し、ノイズ軽減のために2枚合成した写真がこれです。(冒頭の写真と同じ)

札幌市内の自宅から撮影したネオワイズ彗星。2020年7月15日の夕方撮影

 
撮影条件は以下の通り。

 

・撮影日時 2020/7/15 20:18~19
・カメラ CANON EOS9000D
・レンズ CANON EF50mm F1.8 STM
・解像度 6000×4000 pixel
・撮影条件 ISO6400・1/20s・F1.8(マニュアルモード)
      ホワイトバランス:太陽光
      画角:50mm
※トーンカーブを調整して明るさを強調しています
※同条件で2枚撮影して合成しています(ノイズ低減のため)
※大きくトリミングしています

 
さらにトリミングした写真がこれ。

同じくネオワイズ彗星(拡大)。2020年7月15日の夕方撮影

 
やっぱりISO6400だとノイズが多いですね。
三脚を使えれば露光時間を長くしてISO感度を下げられるのですが、今回は肉眼で見えていませんでしたし、彗星の位置も曖昧だったので、大がかりなセッティングが出来ませんでした。

でも、これで彗星の位置も撮影条件もわかったので、明日もし晴れてくれれば、三脚を使ってビシッと撮影できると思います。

 

これからネオワイズ彗星の撮影にチャレンジされる方へ

 
これからネオワイズ彗星の撮影にチャレンジされる方は、先日の記事でも書きましたが、国立天文台のサイト「今日のほしぞら」で彗星の位置を確認してから撮影に臨むと良いと思います。

今日のほしぞら - 国立天文台暦計算室

 

「きょうのほしぞら」のスクリーンショット

 
引き続き、朝も撮影できるので、朝に強い方は朝もチャレンジしてみてください。
見晴らしが良く、地平線ギリギリまで観測できる環境の方は、かなり長い時間撮影のチャンスがあります。特に北海道では、今後、ネオワイズ彗星が地平線に沈まなくなります。
(北極星が1日中地平線に沈まないのと同じ理屈です)

来週になると、お月さんが出てくるので、もしかしたら撮影条件は悪くなるかもしれません。ネオワイズ彗星の撮影はここから1週間ぐらいが勝負かなと個人的には思っています。

あとは晴れてくれることを祈るばかりですね!

 

【追記2020/7/19】今度は割とキレイに撮れました

昨日(2020/7/18)の20時半頃、天気が良かったので、再び撮影にチャレンジしました。(4回目ですけど・・)
3日前ので要領がわかったので、今度は割とキレイに撮れました。

2020年7月18日 20:20頃に撮影したネオワイズ彗星。札幌にして。

 
今回は天体写真用の画像加工ソフトを使用しました。
この件は、後ほど別途記事を起こしますね。
 

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