今回はみんなが大好きな「のらくろガム」と「フィリックスガム」のお話。
衝撃の事実
衝撃の事実が発覚しました。
先日の話です。子供がスーパーで買ってもらったガムを持ち歩いていたので、
「お、懐かしい。そのガム昔っからあるんだよ。のらくろガム」
と言うと、
「のらくろって何?」
「絵が描いてあるでしょ? それがのらくろって犬」
「これ、犬なの?」
そんなの見たらわかるでS、、え? あれ?
のらくろじゃない?!Σ( ̄□ ̄ノ)ノ
確かに猫です。フィリックス・ザ・キャット。
いつの間に、のらくろガムのパッケージがフィリックスになったんでしょ? いや、似てるけどもさ・・・
ずっとのらくろガムだと思っていたものがフィリックスガムだった
このパッケージ自体は見慣れたものなので、私が小さい頃から存在していたガムは確かにこれだったと思います。私はこれをずっと「のらくろガム」だと思っていました。
じゃあ、「のらくろガム」という言葉はどこから来たのか? 単に私がフィリックスを見てのらくろと勘違いしていただけ? それにしては耳に馴染んでいます。というか、そこまで盛大な勘違いを40年も続けるほど私はアホだったのでしょうか??
ということで調べてみました。
のらくろガムは実在した
結論から言うと、のらくろガムは実在したようです。
良かった良かった。私は今、「普通のアホ」なのか「盛大なアホ」なのかの瀬戸際に立っていました。
いやいや、実は調べてみてわかったのですが、フィリックスガムをのらくろガムだと思っていた方がたくさんいたのです。それほど「のらくろガム」という言葉はメジャーだったんですね。
フィリックスガムのパッケージを見るとわかるのですが、フィリックスガムはマルカワ(丸川製菓)が販売しています。しかし、「のらくろガム」は今は無き古谷製菓が製造・販売していたようです。
「のらくろ」というのは、元々は漫画なのですが、なんと連載が始まったのは1931年。戦前の漫画だったんですね。そののらくろがアニメ化された1970年に、当時、キャラクターもののお菓子をいろいろと販売していた古谷製菓が、のらくろガムを発売したらしいです。
ネットで調べる限り、多くの人が知っていることから、そこそこ人気商品だったと思われるのですが、古谷製菓自体が1984年に倒産してしまったため、同じ年にのらくろガムも姿を消しています。
今の時代ですからパッケージ画像ぐらいは出てくるだろうとネットを探してみましたが、なかなか手強かったです。唯一の画像と思われるのは、こちらのサイトにありました。
発売年などの情報もこちらのサイトを参考にしています。
古谷製菓の他のお菓子のパッケージはいろいろ出てくるので、検索してみると面白いです。「古谷製菓」または「フルヤ製菓」で画像検索してみましょう。「まいっちんぐマチコ先生ガム」とか「キャンディ・キャンディミニガム」とか出てきます。貴重な画像なので、誰か保存して整理した方が良いのでは。
フィリックスガムはもっと歴史が古かった
一方、フィリックスガムは驚いたことにもっと歴史が古かったです。私はてっきりのらくろガムを真似して作ったのかと思ったのですが、そうではないようです。
フィリックスガムが誕生したのは1960年。のらくろガムの10年も前からあったのです。
キャラクターとしてのフィリックス・ザ・キャットは海外で1919年に誕生しており、のらくろよりも歴史が古いです。何でも、のらくろの原作者がフィリックスからヒントを得たと言っているそうです。
そのフィリックス・ザ・キャットのアニメが日本に上陸したのは1960年。フィリックスガムの発売と同じなので、なるほどーと納得しかけたのですが、実は違うらしい。
フィリックスガムのメーカー担当者に取材したという記事を見ると、フィリックスガムのキャラクターはフィリックス・ザ・キャットと関係なく、独自に産み出したキャラクターらしいです。猫ではなく熊がモチーフだったとか。
ええーーーーー・・・(ドン引き)
要するに、版権を取ってない「なんちゃって
フィリックス」だったってことでしょうか(^_^;)
まあ、確かに時代は昭和ですし、駄菓子屋で売るような10円(当時は5円)の商品に版権とか考えないかも知れませんね。
その後、正式に版権を取得しているので、現在のフィリックスガムのフィリックスは本物です。
当初のなんちゃってフィリックスがどんな絵なのか見てみたいと思って探してみたら、これはビックリ、まだ商品として存在しているんですね、名前は変えていますが。
これです!
ああ、言われてみれば熊に見えなくはない、かな?(汗)
今は「エフエックス」と名乗っていますが、最初はフィリックスという名前だったそうです。
これらのお話は以下のサイトを参考にしています。駄菓子屋さんのブログのようです。
いやいや、単なる10円ガムの勘違いが、とんでもないところに行き着きました(笑)
でも、こういう歴史は面白いですね!