天文学

宇宙・天体観測

探査機エウロパ・クリッパーが完成。その目的と探査計画。木星の衛星の海と地球外生物を調べる旅へ

これは私が2020年に撮影した天体写真です。中央に写っている大きな明るい星は木星。その両側に2つずつ小さな星がありますが、これがガリレオ衛星とも呼ばれる木星の四大衛星で、左からカリスト、イオ、ガニメデ、エウロパという名前です。 今回はこの右端の衛星「エウロパ」を探査するための探査機「エウロパ・クリッパー」のお話です。   NASAの探査機エウロパ・クリッパーが完成 昨日のニュースですが、NASAが...
宇宙・天体観測

史上初、小惑星エレクトラに3つ目の衛星を発見。2つ以上の衛星を持つ小惑星一覧

今回は小惑星の衛星のお話。 一昔前、小惑星には衛星は存在しないと言われていたのですが、近年の観測技術の向上により、今では何百もの衛星が発見されています。 そして新たに3つの衛星を持つ小惑星が登場しました。 今回は、3つ目の衛星が発見された小惑星 エレクトラの話と、2つ以上の衛星を持つ小惑星の一覧を掲載します。 小惑星エレクトラに3つ目の衛星を発見 これは、チリのパラナル天文台にあるヨーロッパ南天天...
日本あれこれ

日本で最も早く初日の出が見られる場所はどこ? 根室の納沙布岬じゃなかった

みなさん、2022年、あけましておめでとうございます! 令和も4年になりましたね。早いモノです。 2015年にスタートしたこのブログも、今年で足かけ8年目になります。 昨年2021年は1年間で投稿した記事の数が83記事ということで、まあ投稿数的には例年並みではあるのですが、ページビュー数は飛躍的に上昇した年になりました。2020年と比べると約2.5倍のページビュー数を記録しています。 人気の記事は...
宇宙・天体観測

レナード彗星、2021年12月12日に明るさのピーク。約4等級で肉眼でも観測可能に。【追記】最接近時の彗星の位置図追加

彗星が近づいています。 肉眼でも見える明るさになると予想されています。 2021年12月が観測のチャンスなので、興味のある方は見逃さないようにしましょう。 その名は、 「レナード彗星」 です。   レナード彗星(C/2021A1)のピークは2021年12月12日 レナード彗星の概要は後ほど説明するとして、とりあえず、いつ見えるのか、というお話をしましょう。 今日(11月30日)現在も深夜0時ぐらい...
宇宙・天体観測

ベピコロンボ探査機が撮影した水星の写真と探査機のツイート

今回は水星探査のお話。 欧州宇宙機関(ESA)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は現在、共同で水星探査計画を進めているのですが、その探査機から写真が届いたようです。   探査機からの一枚の写真 これがベピコロンボ計画の探査機から送られてきた写真です。   いやあ、リアルですね。フライバイ中の撮影なのですが、こんなに鮮明に撮れるんですね。素晴らしい。 このツイートを意訳すると、 こんにちは、水星さん...
宇宙・天体観測

普通の一眼レフでオリオン座とオリオン大星雲の撮影にチャレンジしてみた

去年あたりからいろいろと天体写真にチャレンジしているのですが、今回はオリオン座とその中央に輝くオリオン大星雲の撮影にチャレンジしてみました。9月中旬の撮影です。 オリオン座は冬の星座ですが、9月でも深夜に地平線から昇ってくるので撮影は可能です。 私はカメラが接続できる天体望遠鏡を持っていないので、一眼レフと普通のレンズでの撮影です。しかも札幌の市街地にある自宅の窓からというあまり良い条件とは言えな...
宇宙・天体観測

あるのか太陽系第9惑星。公転周期7400年、地球の6倍の質量という新しい分析結果のプラネット・ナイン

今回は宇宙・太陽系のお話。 冥王星がその大きさから「惑星」から除外された2006年以来、太陽系の惑星は、 水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星 の8つとされていますが、かねてから、「海王星の外側に地球より大きな惑星」が存在しているはず、と考えられています。 海王星以遠の天体の軌道を分析すると、不自然な傾向があり、何らかの大きな天体の引力の影響受けている可能性が高い、ということなんです...
宇宙・天体観測

小惑星ベンヌ、2135年に地球に大接近。衝突回避のため軌道を変える「HAMMER」計画とは?!

昔、映画「アルマゲドン」や「ディープ・インパクト」を見て、作中では無事だったものの、地球に接近する小惑星の恐ろしさや人類の非力さに愕然としたものですが、2021年現在にあっても、その脅威は変わらず存在しています。 今日、こんなニュースを発見しました。   地球近傍を公転する小惑星ベンヌが、(天文学的には)割と高い確率で地球に衝突しそうだという話です。 それは2135年の話であり、確率も1750分の...
宇宙・天体観測

エリダヌス座の無数の銀河。セロ・トロロ汎米天文台のダークエネルギーカメラで撮影された幻想的な写真

セロ・トロロ汎米天文台で撮影された無数の銀河 今回は天体写真のお話。 上の写真は、チリのセロ・トロロ汎米天文台にある口径4mのビクター M. ブランコ望遠鏡とダークエネルギーカメラによって撮影された天体写真です。 この画像の視野は11.62 x7.48分とのことで、標準的な満月の直径が約30分(60分=1°なので、約0.5°)であることから、長辺が満月の1/3程度の大きさのエリアが写っています。 ...
宇宙・天体観測

夕暮れに浮かぶ三日月と金星の大接近(ランデブー)を撮影してみた(2021年6月12日・札幌)

コロナ禍の緊急事態宣言で在宅ワーク中心の生活が1ヶ月近く続いておりますが、この状況で最も深刻な問題は、 油断するとすぐ太ってしまう ということです。 普段、肉体労働ではないのですが、通勤というものがそれなりにカロリーを消費しているようで、昨年在宅ワークが3週間続いたときは5キロも太ってしまいました(涙) で、今年は二の舞にならないように、在宅ワークの日は朝と昼休みと夕方の3回、早歩きでのウォーキン...