あるのか太陽系第9惑星。公転周期7400年、地球の6倍の質量という新しい分析結果のプラネット・ナイン

太陽系第9惑星・プラネット・ナインのイメージ図。nagualdesign; Tom Ruen, background taken from File:ESO – Milky Way.jpg, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

 
今回は宇宙・太陽系のお話。
冥王星がその大きさから「惑星」から除外された2006年以来、太陽系の惑星は、

水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星

の8つとされていますが、かねてから、「海王星の外側に地球より大きな惑星」が存在しているはず、と考えられています。

海王星以遠の天体の軌道を分析すると、不自然な傾向があり、何らかの大きな天体の引力の影響受けている可能性が高い、ということなんですね。

一昔前は、「冥王星が太陽系の果て」と言われておりましたが、もし、その遥か外側に大きな惑星があったとしたら?

想像しただけでワクワクしますよね!

 

太陽系第9惑星「プラネット・ナイン」の新たな分析結果

その、いまだ未知なる太陽系第9惑星、通称「プラネット・ナイン」について、こんなニュースがありました。

太陽系に第9惑星? 海王星の外、質量は地球の6倍 - 日本経済新聞
太陽系にまつわる謎のなかでも特に興味深いのは、海王星の外側に巨大な氷の惑星が本当にあるのかどうか、という問題だ。もし実在すれば太陽系第9の惑星となることから、仮に「プラネット・ナイン」と呼ばれているが、この仮説は、提唱された当時から賛否両論...

 
記事の中で、アメリカ・カリフォルニア工科大学の天文学者がこんなことを言っています。

・プラネット・ナインの質量は地球の約6倍
・プラネット・ナインが潜んでいそうな場所は特定できている
・プラネット・ナインは天の川と重なっているため見つけにくい
・プラネット・ナインの公転周期は約7400年
・あと1〜2年で発見できると思う

 
冥王星よりもはるかに大きいのに、なぜ今まで発見されなかったのかを考えると、それは途方もなく遠くにあるんだろうなと思っておりましたが、7400年で一周する軌道とか、もう想像が及ばない世界ですね。

でも、これまでの説よりは近くに存在するような話なので、学者の方々には頑張っていただいて、ぜひ発見してほしいです。

 

プラネット・ナインのこれまでの説

今回ニュースになった論文は、プラネット・ナインの最新情報になりますが、これまではどのような惑星だと言われていたのでしょうか。

wikipediaによると、

公転周期は1万年から2万年
・軌道離心率の大きな楕円軌道
軌道長半径は700au ※1au=地球-太陽間の距離
・近日点は200au、遠日点は1200au
・軌道傾斜角は30±20°
・質量は地球の5〜10倍
・大きさは地球の2〜4倍
・組成は岩石と氷の混合物で、薄いガスで包まれている

 
という感じです。

今回の論文で大きく変わったところは、公転周期ですね。「1万年から2万年」と言われていたのが、いきなり「7400年」に短縮されました。

太陽の周りを早く一周するということは、軌道半径も小さくならないとおかしいので、おそらく軌道長半径も700au(地球-太陽間の距離の700倍)より小さく見積もられていると思います。

とはいえ、現時点でもっとも遠い海王星の軌道半径が約30auなので、とんでもなく遠くにある惑星であることは間違いありません。700auの半分だったとしても10倍以上です。

太陽系の既知の惑星・準惑星の中で、もっとも遠くにあるのが、エリスという準惑星なのですが、それでも軌道長半径が67.8au、公転周期が558.8年ということなので、プラネット・ナインはレベルが違いますね。

 
さてさて、そんな惑星が本当に存在するのか、そしてどんな姿をしているのか?
アメリカ・カリフォルニア工科大学によれば、あと数年で発見できそうだということなので、朗報を待ちましょう!
 

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