今年の1月に話題にした、謎の硬貨「むつ小川原国家石油備蓄基地開発事業記念」コインの件に続報がありましたので共有します。新しい情報提供者が現れました。
異世界のコイン? 存在しない硬貨「むつ小川原国家石油備蓄基地開発事業記念」コイン
2020/1/13に投稿したこの記事で、とある硬貨がどれだけ調べても謎が増えるばかりで、由来がわからないというお話を書きましたが、ようやく有力な続報がありました。
もとをたどると、ハリジャンぴらのさんによる、このツイートから始まっています。
このコインには「むつ小川原国家石油備蓄基地開発事業記念」と書かれているのですが、誰が何のために作ったものか全くわからないという話です。
これまでの情報を簡単にまとめると、
・ハリジャンぴらのさんは同僚の引越しの際にこのコインをもらった(換金できなかったため)
・「むつ小川原国家石油備蓄基地」という施設は実在しており、施設が完成したのは1985年なので、コインが作られたのはその前後だと思われる
・その施設に問い合わせたが、記念硬貨やコインを作った記録が無い
・石油備蓄基地を管理しているJOGMECでも、そのようなコインを作ったことは無い(ときどき問い合わせは来る)
・「日本国」「千円」と書いてあるので貨幣の印だが、造幣局ではこのような記念硬貨を作った記録は無い
・同じものが木箱付きでヤフオクに出品されたことがある。木箱には「青森県」と書いてあった
・青森県庁に確認したが、そのようなコインを発行したことは無い
・ヤフオクの元の持ち主はむつ市のドライブインに展示してあったものを交渉で購入したらしい
という感じです。
記念硬貨のようで記念硬貨ではありえない。どこにも作った記録が残っていないコイン。まるで異世界のコインが紛れ込んだようだと、当時、話題になっていました。
そして、それから4ヶ月。ついに、その続報が出てきました。
同じコインを陸上自衛隊の八戸駐屯地で購入したという方が現れた
なんと、同じコインを所有しているという方が現れました。情報のソースは前と同じねとらぼさんです。
1月に掲載して話題を呼んだ「謎コイン」についての続報です……!
存在しないはずの“むつ小川原コイン”の謎を追う 「陸上自衛隊で購入した」情報提供者が出現、八戸駐屯地を取材https://t.co/x8rheFVwkO @itm_nlab から pic.twitter.com/doeisMTBMU
— ねとらぼ (@itm_nlab) May 18, 2020
前のヤフオクのと同じ木箱入りです。しかも、今回は入手経路がハッキリしています。82歳のお父さんが陸上自衛隊にいたときに購入したそうです。情報をまとめるとこうです。
・お父さんが当時勤務していた陸上自衛隊の八戸駐屯地内で購入した
・価格は額面通り1000円だった
・八戸駐屯地内で何者かによって購入希望者が募られ、部隊ごとに取りまとめて注文が取られた
・お父さん以外にも結構な人数が購入していた
・購入時期は「昭和35年から昭和50年代までの間」だが、もし昭和35年なら月給が1万円ぐらいなので、これに2000円も出すかは疑問。50年代ではないか
・八戸駐屯地に連絡を取ったが、記録には残っていない
と言うことです。
ん?
これはもしかしてあれか?
ということで、今回新しくわかったことはありますが、正体を突き止めるところまでは行きませんでした。というか、なんとなくですが、この話を読んでイヤな予感がしました。
・何者かによって購入希望者が募られ、部隊ごとに取りまとめて注文が取られた
これ、なんとか商法みたいなヤツの可能性も・・・・(汗)
昭和50年代だったとしても今より物価は安かったと思います。一見豪華に見える記念硬貨のようなものを安くたくさん作って、1000円で売ればそれなりの儲けになったのかも。今の物価なら木箱も含めるとそんなに儲かりませんが、当時の物価なら商売になったかもしれません。
これまでの調査で明らかになったことですが、
・刻印されている備蓄基地の絵は、実物と全く違う
・木箱に書かれている基地名称が間違っている
・「日本国」とか「青森県」とかそれっぽいがあり得ない表記がある
という事実を踏まえても、いろいろと中途半端なんですよねー
いやいや、まだわかりませんので失礼なことは言えませんね。
今後の情報に注目しましょう~!