存在しない硬貨「むつ小川原国家石油備蓄基地開発事業記念」と書かれた謎のコインが話題。これまでの情報をまとめてみた

存在しないはずの記念硬貨。ツイッターが騒然となっている謎のコイン

今日、ねとらぼを見て見つけたのですが、何やらツイッターで騒然となっているようですね。一枚のコインを巡る話がものすごいスケールで展開しています。

10年前に人からもらい受けた記念硬貨のようなコインを調べたところ、記念硬貨どころか誰がどういう目的で作ったコインなのかサッパリわからないというものです。これは興味深いですね~。大いなるロマンを感じます。

ということで、まだ未解決の事件ですが、これまでのいきさつとみなさんの調査結果をまとめてみますね。

 
ことの発端はハリジャンぴらのさんの一つのツイートから始まります。

x.com

 
ハリジャンぴらのさんは10年ほど前にこのコインを同僚から譲り受けたそうです。同僚が引越しの手伝いをしていたときに、他の記念コインや小銭と一緒に換金しようとしたら、このコインだけは換金できなかったとか。まったく同じコインが2枚あるそうです。

10年経って思い出し、ネットでいろいろ調べてみたところ、何一つ情報が出てこなかったそうです。

いまの世の中、「存在しているモノ」がネットの検索に引っかからないということがあるのでしょうか? それだけで「異常なモノ」であることがわかりますよね。

このツイートは2020/1/13現在、9961いいね、6048リツイートされており、たくさんのコメントとともに様々な説がツイートされています。SNSの集合知はこの謎を解くことができるのか?

 

ツイッターで投稿された情報

それではまず、今日現在までツイッターに投稿された情報をまとめてみます。

コインの直径は約40ミリ、500円玉より二回り大きい。

・造りは安っぽい。

・コイン表面に「むつ小川原国家石油備蓄基地開発事業記念」という文字と備蓄基地と思われる絵の打刻、コイン裏面に「日本国」「千円」という文字と青森県の地図、白鳥の絵の打刻がある。

・裏面の絵の白鳥は青森県の鳥に指定されている。

・記念硬貨というものは基本的に全部造幣局に記録が残ってるがこれは載っていない
 https://www.mint.go.jp/coin/data/data_kinen_index.html

「むつ小川原国家石油備蓄基地」という施設は実在している。

・ヤフオクに同じモノが何度か出品されたことがあるらしい。桐の箱に入っているものもあり、箱には「青森県」と書いてある。ただし、箱の表記は「むつ小川原湖国家石油備蓄基地開発事業記念」となっている。(「湖」の文字が余計)

・この事業は最初小川原湖で計画されていたものが、諸事情で六ヶ所村に移った経緯がある。

・きちんと発行された硬貨であれば、何処かに発行年が刻印されているはずだがこのコインには無い

・硬貨に「日本銀行」ではなく「日本国」と書かれているのは紙幣と違い額面の価値を「国」が保証しているという意味である

・むつ小川原国家石油備蓄基地に直接問い合わせをしてくれた方から報告では、同施設では記念硬貨はおろかコイン等の記念品を作成した記録は一切ないとのこと。

・青森県に問い合わせし、むつ小川原の開発担当の方に確認できたが、青森県にも記念メダルの類を作った記録なし。そのメダルの存在も把握していなかった。

 
という状況です。
正直、背中が寒くなりました。誰も知らないコインが存在している・・・・
他の方のツイートにもあるのですが、異世界や平行世界から紛れ込んだコインでは無いのかと疑いたくなりますね。

このあと、マスコミ2社から取材を受け、調査は専門機関に移ります。

 

J-CASTニュースによる取材結果まとめ

まずはJ-CASTニュースがいろいろと取材を行ったようなので、その結果をまとめます。

・直径は約40ミリ、厚さは約2ミリ、重さは25グラム程度

・造幣局に取材。「記念硬貨一覧が発行したもののすべて」とのこと。(このコインは載っていない)

・記念メダル販売機とメダルを製造する茶平工業に取材。「貨幣の印があるので造幣局へ問い合わせるのがベストかと」と言われた。

・古銭やコインの販売・鑑定を手掛ける銀座コインに取材。「こちらは貨幣ではありません。私的につくられたメダル的なものであるかと思います」とのこと。

 
ということで、、、
いろいろ調べてくれていますが、謎が深まるばかりですね。「貨幣の印がある」、「貨幣ではない」。完全に食い違っています。

元記事はこちらです。
記念硬貨?メダル?偽造? 謎の「むつ小川原国家石油備蓄基地」コインを探る
 

ねとらぼによる取材結果まとめ

これが私が一番最初に見た記事です。

・財務省に取材。記念貨幣として発行された記録がないため、「いわゆる貨幣ではない」とのこと。

・石油備蓄基地を管理している石油天然ガス・金属鉱物資源機構JOGMECに取材。記念コインをJOGMECが発行した実績は確認できない。この件は以前にも何度か問い合わせがあった。(この問い合わせは)10年、20年に一度、忘れたころに現れる亡霊のような存在。むつ小川原国家石油備蓄基地の外観はこのコインの絵と全然違う

・ヤフオクで取引された桐箱入りコインの持ち主に取材。1980年代前半、家族旅行の際に通りがかったむつ市にあった食堂(ドライブインの可能性がある)で展示されていたコインで、交渉して買い取った。

・当時存在していたむつ市のドライブイン経営者に取材。「そういうことはあったような気がしますが、はっきりしない」

 
最後の二つがかなり有力は情報のような気がします。だいぶ核心に迫ってきたような気がしますね。

元記事はこちら。
「こんな記念硬貨は存在しない」「異世界の硬貨っぽい」 10年前に発見された「謎の記念コイン」にTwitter民騒然、財務省・造幣局を取材して成分分析してみた

 
はい。2020年1月13日現在、解っているのはココマデです。
いや~、すごいですね。ここまでみんなで調べてわからないことってあるんだ。

貨幣の体裁をしているが、貨幣ではありえない。しかも、ここまで何の記録に残ってないコイン。誰かが小規模に作った「なんちゃって記念硬貨」か、もしくは何か詐欺のようなものに使われたものなのか。

私自身は厨二病の人間なので、平行世界から紛れ込んだという説にロマンを感じますが(笑)

私もこの件はこれからも追ってみますので、何か新しい発見があったらお知らせしますね。
 
【追記2020/5/19】

この件について続報があったので、記事を起こしました。

http://noah.n43foto.com/archives/3365
 

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