2017/9/6 大規模な「太陽フレア」観測。衛星や通信機器に影響の可能性。地震も関係あるのか?

2019年10月22日

  2017年9月6日に発生した太陽フレア
  2017年9月6日に発生した太陽フレア

昨日のニュースで太陽フレアの話題が出ていたので、これは大変だとこのブログの記事を書き始めたのですが、少し寝不足気味だったせいか、投稿する前に寝てしまいました(爆)

その太陽フレアの影響で、今日(9/8)いろいろと起こる可能性があったので、昨日はいろいろと書こうと思ったのですが、幸い重大な事件は起こってないみたいですね。良かった良かった。

ということで、今回は太陽フレアについてお話ししたいと思います。



太陽フレアとはなんぞや?

まずは太陽フレアというものについて説明しますね。太陽フレアというのは、太陽の表面で起こる爆発現象で「太陽面爆発」とも呼ばれています。この写真がそれです。

  太陽フレアの写真(分かりやすいように太陽側を黒く加工している)
  太陽フレアの写真(分かりやすいように太陽側を黒く加工している)

なぜこんな爆発が起こるかというのは、難しい話みたいなので省略しますが、この爆発自体は珍しい現象ではありません。小規模なものは1日に3回ぐらいは発生しているのだそうです。これが発生すると、X線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子が発生し、さらには太陽コロナ中の物質(コロナガス)が惑星間空間に放出されるCMEという現象が起こるため注意が必要なのですが、規模が小さければそれほど危険はありません。

その規模は、「太陽フレア等級」というもので表現されることが多く、それは、規模が小さい方から、

A → B → C → M → X

という記号で標記され、1つ上がることに規模が10倍になっていきます。Xが最大。また各等級はその記号のあとに数字を付けて、その大きさを表現します。「C3.2」「M7.8」などですね。

で、通常発生している太陽フレアはBとかCの規模なんですが、今回の太陽フレアはなんとX9.3! 通常のフレアの約1000倍だそうです。この規模の太陽フレアが観測されたのは、2006年以来11年ぶりとのことです。

大規模な太陽フレアが発生するとどうなる?

さて、そんな大規模な太陽フレアが発生すると、何が起こるのか?
先ほど書いたように、発生にともなってそこからコロナガスが噴出し、爆発の向きによってはそのガスが地球に向かいます。その速度はまちまちですが、1日半~2日ぐらいで地球に到達するようです。すなわち今日ですね。

実際、朝の9時ごろに到着したようです。コロナガスはプラズマの塊ですので、それが地球を覆うと、人工衛星に大きな影響がでたり、磁気嵐が発生することで通信機器に影響が出るほか、規模によっては人体にも直接影響がでます。恐ろしいですね。

まあ、地表にいる分には大気に守られていますので余程のことがない限り人体は大丈夫だと思われますが、大気圏の外側にいる宇宙飛行士は命の危険があります。宇宙船の外に出る船外活動は出来ませんね。



それと、上空の電離層にも異常が出ます。今回のケースでは南極や北欧で、通常とは違う色のオーロラが出現したらしいです。2003年のときは北海道でも低緯度オーロラが出現して話題になりました。(肉眼での視認は厳しかったですが・・・)

あと、忘れてはいけないのが、2003年の太陽フレアで甚大なダメージを負った探査機「はやぶさ」です。あの衝撃でいろんなところが故障して、そのあとの旅がたいへんなものになってしまいました(涙) ちなみに、あのときの太陽フレアの規模は、なんと「X28」だったそうです!

地震は関係あるの?

今日、メキシコと秋田で大きな地震がありましたね。太陽フレアの影響で地震が発生するという話は聞いたことがないのですが、実は東北大震災の直前にも大規模な太陽フレアが観測されてらしいです・・・・

これはただの偶然なのか、それともなんらかの関係あるのか? 今のところは「謎」ですね。

1週間ぐらいは警戒が必要

というわけで、そんな太陽フレアなんですが、今後1週間ぐらいは何らかの影響が出る可能性があるので、警戒するようにと言われています。オーロラが出るなどのファンタジーなら良いのですが、人命にかかわるようなトラブルはゴメンですね。

それでは今日はこの辺で。