静岡県で流れない「静止火球」が、中国でまぶしく輝く「巨大火球」が観測される。ふたご座流星群2022

2022年12月14日、静岡県で観測された「静止火球」 ※ニュース動画より引用

 
12月14日にふたご座座流星群のピークを迎えました。
札幌は天気が良くなくて、残念ながらまったく観測できなかったのですが、今年のふたご座流星群は結構すごかったみたいですね。

そんなふたご座流星群に関連した2つのニュースがあったので、紹介したいと思います。

 

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静岡県で珍しい流れない火球「静止火球」が観測される

12月14日の夜8時頃、静岡県の富士市で珍しい火球が観測されました。
火球というのは流れ星の明るいバージョンですから、普通は流れていくものですが、今回富士市で観測された火球は、光ったと思ったら同じ位置で輝いてそのまま消えてしまったそうです。

そのニュース動画はこちら。

面白いですね!
確かに、火球というのは、宇宙空間を漂っている塵が地球の大気圏に突入して燃え上がる現象ですので、観測所の方に向かってまっすぐに飛んできたら「流れない」で静止した状態になりますね。

そういう火球を「静止火球」というらしいです。

でも、それって、当然見る場所によって変わりますよね。ちょっとでも場所がズレたら静止にはなりません。ニュースの中でも別の場所で別の角度から観測された同じ火球が紹介されていますね。これも面白い。

一生の間にこんな火球が見られたら良いな!

 

中国でまぶしく輝く巨大火球が観測される

次は中国の話題。12月15日の夜の話なので、おそらくこれもふたご座流線群の関係だと思われます。
中国の浙江省で、周囲が明るくなるほど明るくまぶしい火球が観測されたようです。

そのニュース動画はこちら。

明るい!
これはもし目撃したら驚きますね! 何かの天変地異かと思うかもしれません。

どうやらこれは隕石だったようで路上には穴が開いていました。でも、そんなに大きな穴ではないので、地表に到達する時点では、かなり小さくなっていたんでしょうねー。

ちなみに、地表まで到達した火球を「隕石」と呼びます。物質が同じでも、地表に到達する前に燃え尽きたら隕石にはなりません。

 

ふたご座流星群と火球

最後に少しだけ流星群のお話を。

流星群というのは、天文現象の1つで、短時間の間に空の一点から放射状に流れる一群の流星のことといいます。たいていの流星群は、毎年同じような時期に出現しますので、それぞれに名前が付けられています。たいていは、放射の中心点の近くにある星座の名前が付けられています。

特に有名な(規模が大きい)流星群は、

・しぶんぎ座流星(1月4日ごろ)
・ペルセウスが座流星群(8月13日ごろ)
・ふたご座流星群(12月14日ごろ)

で、これが三大流線群と呼ばれています。

それ以外にも、

・みずがめ座η流星群(5月6日ごろ)
・オリオン座流星群(10月21日ごろ)
・しし座流星群(11月17日ごろ)
・こぐま座流星群(12月22日ごろ)

などがあります。

その年によって、流星群で観測される流星の規模が違うのですが、今年のふたご座流星群は、月が細くて条件が良かったことも手伝って、かなりの数の流星が観測されたようです。

今回話題になった「火球」というのは、流星の中で特に明るく光ったもののことをいいます。ただ、その「火球」の定義は統一されてなくて、

・国際天文学連合(IAU)の定義
  絶対等級が-4等級よりも明るい流星
・国際流星機構(IMO)の定義
  その火球が観測者の天頂で観測されたとすると-3等級以上の明るさになるであろうもの

としています。

金星が一番明るいときは-4等級ぐらいになりますので、まあだいたい、

「金星よりも明るい流星は火球」

ぐらいの覚え方で良いかと思います(笑)

そんなわけで、火球は流星の一種ですので、流星群の時期には火球が観測される確率も高いです。

私も何回かは火球を目撃したことがありますが、撮影には成功したことがありません。というよりは、流星群の時期にあまり観測に行けてない、というのが実態ですね(笑)

冬の観測は寒いですが、流星や火球はロマンなので、頑張って観測に出かけたいと思います!

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