金星と三日月の最接近を撮影してみた。2023/3/24。金星がまもなく最大離角

2023年3月23日に撮影した金星と月のランデブー

昨日(2023/3/24)の夕方、帰宅途中で薄暮の空を見上げて、「おっ」と思いました。
1つは美しい爪のような三日月が輝いていたこと。
もうひとつは、そのすぐ側に明るい金星が輝いていたことです。
帰宅して、慌ててカメラを用意しました。

今回は昨日撮影した金星と三日月の写真を紹介します。

 

スポンサーリンク

2023/3/24 金星と月のランデブー

先週ぐらいから夕方の空に明るい星が輝いていることに気がついていましたし、ウェブの情報で金星が接近することも知っていたのですが、現在年度末に付きお仕事がデスマーチ状態で、あまり他のことに脳内リソースを割くことができず、当日空を見上げて「ああ、そういえば」という天体観測ファンとしてあるまじき状態でした。

この日の金星と月の位置関係は以下のようになっていました。

2023/3/24 19:00の金星と月の位置。※スマホアプリ「Nebula Book」で描画し引用

 
澄み渡った薄暮の空に寄り添って輝く金星と三日月はとても美しく、久々に私の中の撮影欲が湧き上がってきました。帰宅して慌ててカメラと300mmの望遠レンズを用意して、窓から撮影しました。

2023年3月23日に撮影した金星と月の接近(ランデブー)

説明は要らないと思いますが、上の方で明るい光っているのが金星で、下の方に爪にような形で輝いているのがお月さんです。金星は現在絶賛増光中で「-4.0等級」、お月さんは「月齢2.7」でした。

金星と月の接近は月に1回あるのですが、金星は地球の内側を公転しているため、金星は地球から見ると太陽の近くにいることがほとんどなので、太陽と一緒に沈んでしまうことが多いんですね。金星と月がこんなに近い状態はあまり目撃したことがありません。晴れてくれてよかったです。ラッキーでしたね。

この写真は18:45ぐらいのもので、このあともう少し月が金星に接近したはずなんですけど、地平線近くに下がっていったため、自宅からの撮影は無理でした。(屋根に上れば撮れたかも)
さらに遅い時刻になると、金星が月の裏に隠れる「金星食」が発生したのですが、札幌からだと地平線の下に隠れてしまったあとでした。日本でも南の方では観測できたみたいですね。まあ、金星食はまた次の機会を待ちましょう。

 

月齢2.7のお月さん

この日のお月さんの月齢は2.7。三日月と呼ばれる形状です。

2023年3月23日に撮影した月。月齢2.7。

この写真は300mmレンズで撮影したものをトリミングしています。私の機材ではこのあたりの解像度が限界なのですが、なんとなくクレーターのデコボコはわかりますね。

このような細い三日月のお月さんはとても魅力的で美しいです。もっとちゃんと撮りたいのですが、先ほどの金星のお話と同じで、月齢27~3ぐらいの三日月は太陽の近くにいるので、太陽と一緒に沈んでしまうんですよね。撮影のチャンスは一瞬なので、なかなか上手く行きません。

あとは機材かな。お月さんの撮影用に500mmぐらいのレンズが欲しいと思っているのですが、300mmより長いレンズは一桁金額が変わりますし、天体写真ぐらいにしか用途が思いつかないため、なかなか一歩が踏み出せないでいます。一眼レフを装着できる天体望遠鏡を買うのとどっちが良いか悩むところですね。もう少し勉強してみます。

 

金星がまもなく最大離角

金星の話も少ししておきましょう。
金星は基本的に太陽の近くにいることが多いので、夕方か朝方の低い空でしか見ることができないのですが、現在は地球との相対位置の関係で、かなり太陽と離れて見えます。要するに日没後に高い位置に見えるんですね。

2023/3/24の太陽系の内作成の位置関係。※スマホアプリ「星座盤」で描画し引用

これが現在の地球と金星の位置関係です。現在は金星を真横から見る感じなので、太陽から離れて見えます。金星は地球に少しずつ近づいて来るので、まもなく最大離角になりますね。日没後、金星が最も高い位置に見えるシーズンになります。

実際の距離も近づいてくるので、明るさもどんどん明るくなります。正確な数値は調べていませんが、おそらく「-4.5等級」ぐらいまで明るくなると思います。それぐらいになると、今度は金星が三日月状に見えるので、また撮影にチャレンジしてみたいと思います。これも楽しみですね!

 
はい。
だんだん暖かい季節になってくるので、私もフォトグラファーとしての活動を再開したいと思います。今年も良い写真が撮れると良いな!

タイトルとURLをコピーしました