自衛隊に宇宙部隊新設。アニメの世界が現実に。その任務とは?!

2020年5月25日

  日本の宇宙X線観測衛星「あすか」 Wikipediaより引用(記事とあまり関係なし)

画期的なニュースが入ってきました。防衛省が、なんと自衛隊に宇宙部隊を新設するとのことです。アニメの世界では陸海空軍に加えて宇宙軍というのが登場したりしますが、それが現実になりましたね~!

と言っても、実際に宇宙から日本を防衛するとか、来るべき異星人の襲撃に備えるとかいうものではありません。今回公表された自衛隊の「宇宙部隊」は、



・「宇宙ゴミ(スペースデブリ)」と呼ばれる人工衛星やロケットの残骸を監視する
・他国の不審な衛星などを監視する

ことが目的になります。

宇宙船で旅立ったり、軌道上に宇宙基地を作ったりするわけではなく、地上からレーダーを使って、宇宙を監視する部隊だそうです。ちょっとガッカリですね(笑)

実は同じような仕事をしている組織がすでに日本にはあって、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の機関である上斎原スペースガードセンターと美星スペースガードセンターでもスペースデブリの観測を行っています。それらとの棲み分けはどうなんでしょうね? あくまでも自衛隊のは「防衛」が主目的だと思いますが、どう違うのかは今後の情報に注目したいと思います。

あと、「不審衛星」というのも一体なんなのか? 人工衛星なんて、秘密裏に上げられるものでもないと思うのですが、そういうのもあるってことなんでしょうね。これはちょっとロマンを感じます(笑)

Wikipediaによると、旧ソ連が1957年にスプートニク1号を打ち上げて以来、これまで世界各国で4,000回以上人工物の打ち上げが行われてきたそうです。そんなに?! 平均すると年65回ぐらいになりますよ? まあ、そのほとんどが大気圏に突入して燃え尽きているのですが、今もまだ4,500トンを越えるものが残されているらしいです。



スペースデブリは例え数センチの大きさのものでも、シャトルや人工衛星にぶつかったら大変な被害になるので、その観測というのは重要なものなのかもしれませんね。

燃え尽きずに地上まで落ちて来たデブリの例。もとはロケットの燃料タンク Wikipediaより引用

というわけで、宇宙部隊というからどんなのかと思ったら意外と現実的でした(笑) それでもいろいろ期待したくなりますね。自衛隊が謎の宇宙船団と戦うために旅立つ日のことを・・・。

(BGM:宇宙戦艦ヤマトのテーマ)

■参考ニュース
防衛省が「宇宙部隊」新設へ 宇宙ゴミや不審衛星を監視
 



2005年に厚岸町で撮影した星空