惑星になれなかったケレス(準惑星)に謎の光る点|探査機ドーンによる画像

    探査機ドーンが撮影した準惑星ケレス Wikipediaより

    探査機ドーンが撮影した準惑星ケレス Wikipediaより

 昨年(2015年)の3月ぐらいから、NASAの探査機ドーンが準惑星ケレスの調査をしています。このドーンという探査機は、火星と木星の間にある小惑星帯の調査をすることが目的で、2007年に打ち上げられました。2011年から約1年間は小惑星ベスタの調査を行い、2015年の3月に準惑星ケレスに到着しています。

 このケレスは、火星のちょっと外側を回っている星で、直径が地球の1/13しかない小さなものなのですが、発見されたのが1801年と、かなり前からその存在は知られてました。小惑星帯の中にあることから、長く小惑星という扱いを受けておりましたが、2006年に惑星に昇格するチャンスが訪れました。その年に開催された第26回国際天文学連合総会で惑星の定義の見直しをおこなったのです。様々な案を検討し、その中にはケレスを惑星に含めるという案もあったのですが、結果はなんと冥王星と共に新しくできた「準惑星」にカテゴライズされたという、昇格なんだかよくわからないことになりました。この話は奥が深いので、また別の機会にゆっくりと。

 さて、探査機ドーンによるケレスの調査ですが、現時点でいろいろなことがわかっています。まず、一番興味深いのは、クレーターの中に光る点が存在していることです。地球からの望遠鏡での観測でも、ぼんやりと明るい場所があることはわかっておりましたが、それがハッキリとした光点であることが判明したのです。

    ケレスのオッカトルクレーターの光点

    ケレスのオッカトルクレーターの光点

 いったいこれはなんのか? まさか宇宙人の基地では、などとロマンを掻き立てられるのですが(笑)、探査チームの研究者は「反射性の高い物体が太陽光を反射したものと断定できる」と言っています。「氷では」という見方が強かったのですが、つい先日(2016/1/14)、別のクレーターの縁に白く光る物質を発見したというニュースがあり、それについては「塩と考えられる」となっていたので、もしかしたら同じものなのかもしれませんね。

 それともうひとつ。昨年6月に公開になった情報ですが、ケレスの表面にピラミッド状にとんがった山が発見されたそうです。

    ケレスで発見されたピラミッド状の山

    ケレスで発見されたピラミッド状の山

 高さは5000mぐらいあるようで、地球の山と比べてもかなり高い部類に入りますよね。いったいどんな現象が起きればこのような地形になるのか、謎に包まれているようです。
 

地球から遠く離れた小さな星がこんなにはっきりと見れるなんて探査機は偉大ですね。これからもいろいろな発見をして、私たちを楽しませて欲しいものです。
 

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