宇宙

宇宙・天体観測

周期的に明るさが変わるカシオペヤ座R星がまもなくピークに(2023年2月)

宇宙は広いです。 札幌から東京までの直線距離は820 kmらしいですが(Google先生談)、地球からお月さんまでの距離は384,400 kmらしいです(Google先生談)。 およそ469倍ですね。(←あれ、意外と近くね?) 太陽系の端っこといえば冥王星ですが、地球から冥王星までの距離は、近いときで48億km。札幌-東京間の、約5,800,000倍です。新幹線で行くと1800年もかかるそうです(...
宇宙・天体観測

ZTF彗星、順調に増光。2023年1~2月の彗星軌道と見える方角・位置

先月もお伝えしたZTF彗星ですが、 2023年1月15日現在、順調に地球に近づいてきており、明るさも当初の予想通り、明るくなってきているようです。 こちらの記事に、詳細なデータが載っておりますが、1月14日時点の明るさは6.5等級ぐらいのようです。   ■ZTF彗星の詳細データ(COBS様のサイト)   この資料によると、このまま順調に地球に近づけば、最接近する2月1日には5.1等級程度の明るさに...
宇宙・天体観測

静岡県で流れない「静止火球」が、中国でまぶしく輝く「巨大火球」が観測される。ふたご座流星群2022

12月14日にふたご座座流星群のピークを迎えました。 札幌は天気が良くなくて、残念ながらまったく観測できなかったのですが、今年のふたご座流星群は結構すごかったみたいですね。 そんなふたご座流星群に関連した2つのニュースがあったので、紹介したいと思います。   静岡県で珍しい流れない火球「静止火球」が観測される 12月14日の夜8時頃、静岡県の富士市で珍しい火球が観測されました。 火球というのは流れ...
宇宙・天体観測

ZTF彗星(C/2022 E3)が地球に接近。2023年2月には北の空に肉眼で見える可能性あり

今回は彗星のお話。 2022年に発見されたZTF彗星という彗星があるのですが、このままの軌道で進めば、2023年2月、地球に0.29AU(太陽と地球の距離の0.29倍)まで近づきます。 明るさも5等級ぐらいになり、暗いところなら肉眼でも見えるかもしれないとのことで、とても楽しみです。 今回はそのZTF彗星について、天体としての特性や見える時期、方角など、現在わかっていることをまとめたいと思います。...
宇宙・天体観測

DART計画成功!衝突の瞬間の映像や衝突後の小惑星の軌道について

先日、NASAが勧めているDART計画のお話を書きましたが、そのミッションが終了し、無事成功したことが確認されました。 いやあ、素晴らしい。これで条件付きではありますが、将来地球が小惑星と衝突しそうになったとき、回避する方法がひとつ確立したことになります。歴史的な快挙ですね! 今回は、そのDART計画の概要のおさらいと、衝突の瞬間の映像、その後の小惑星の動きなどを紹介したいと思います。   DAR...
宇宙・天体観測

小惑星の軌道を変えろ! 探査機DARTを小惑星ディモルフォスに衝突させる実験、9/27に実施

今回は地球を小惑星など天体の衝突から守るためのNASAのプロジェクト「DART計画」のお話です。   地球は常に危険にさらされている 地球の周りにはたくさんの小惑星がびゅんびゅん飛んでいます。飛んでいる、というよりは、一緒に太陽の周りを回っている、という表現が正しいですね。といっても、みんなお行儀良く同じ方向に向かって移動しているわけではなく、細長い楕円形の軌道だったり、惑星や衛星の引力で不規則に...
宇宙・天体観測

探査機エウロパ・クリッパーが完成。その目的と探査計画。木星の衛星の海と地球外生物を調べる旅へ

これは私が2020年に撮影した天体写真です。中央に写っている大きな明るい星は木星。その両側に2つずつ小さな星がありますが、これがガリレオ衛星とも呼ばれる木星の四大衛星で、左からカリスト、イオ、ガニメデ、エウロパという名前です。 今回はこの右端の衛星「エウロパ」を探査するための探査機「エウロパ・クリッパー」のお話です。   NASAの探査機エウロパ・クリッパーが完成 昨日のニュースですが、NASAが...
宇宙・天体観測

史上初、小惑星エレクトラに3つ目の衛星を発見。2つ以上の衛星を持つ小惑星一覧

今回は小惑星の衛星のお話。 一昔前、小惑星には衛星は存在しないと言われていたのですが、近年の観測技術の向上により、今では何百もの衛星が発見されています。 そして新たに3つの衛星を持つ小惑星が登場しました。 今回は、3つ目の衛星が発見された小惑星 エレクトラの話と、2つ以上の衛星を持つ小惑星の一覧を掲載します。 小惑星エレクトラに3つ目の衛星を発見 これは、チリのパラナル天文台にあるヨーロッパ南天天...
宇宙・天体観測

レナード彗星、2021年12月12日に明るさのピーク。約4等級で肉眼でも観測可能に。【追記】最接近時の彗星の位置図追加

彗星が近づいています。 肉眼でも見える明るさになると予想されています。 2021年12月が観測のチャンスなので、興味のある方は見逃さないようにしましょう。 その名は、 「レナード彗星」 です。   レナード彗星(C/2021A1)のピークは2021年12月12日 レナード彗星の概要は後ほど説明するとして、とりあえず、いつ見えるのか、というお話をしましょう。 今日(11月30日)現在も深夜0時ぐらい...
宇宙・天体観測

ベピコロンボ探査機が撮影した水星の写真と探査機のツイート

今回は水星探査のお話。 欧州宇宙機関(ESA)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は現在、共同で水星探査計画を進めているのですが、その探査機から写真が届いたようです。   探査機からの一枚の写真 これがベピコロンボ計画の探査機から送られてきた写真です。   いやあ、リアルですね。フライバイ中の撮影なのですが、こんなに鮮明に撮れるんですね。素晴らしい。 このツイートを意訳すると、 こんにちは、水星さん...