周期的に明るさが変わるカシオペヤ座R星がまもなくピークに(2023年2月)

2020年に撮影したカシオペア座

 
宇宙は広いです。

札幌から東京までの直線距離は820 kmらしいですが(Google先生談)、地球からお月さんまでの距離は384,400 kmらしいです(Google先生談)。

およそ469倍ですね。(←あれ、意外と近くね?)

太陽系の端っこといえば冥王星ですが、地球から冥王星までの距離は、近いときで48億km。札幌-東京間の、約5,800,000倍です。新幹線で行くと1800年もかかるそうです(Google先生談)。



それぐらい遠い冥王星ですが、光の速度では、0.0005635年しかかからないらしいです。いわゆる0.0005635光年の距離です(Google先生談。てか、Google先生すごすぎ)

そして、そんな巨大な太陽系なのですが、銀河系全体から見ると、ほんの一部にしか過ぎなくて、この銀河系の中には、太陽系みたいな星系が何千億個も詰まっています。銀河系の直径は105,700光年もあるのです。

さらに宇宙全体を見ると、そんな銀河系みたいのが無数にあるんですよね。
(最初に820kmという数字を出した意味がまったく無い話の展開)

そんな広い宇宙には私たちが理解できないような天体がたくさんあって、カシオペア座にあるカシオペヤ座R星もそのひとつです。

 

カシオペヤ座R星は4.8~13等級の間で明るさが変わる変光星

地球から見上げた星空に輝くたくさんの星座の中でも、ほとんどの人が知っているカシオペア座。そのカシオペア座を構成しているのは5つの星ですが、上の写真を見ると解るとおり、カシオペア座にはそれ以外にもたくさんの星が存在しています。

カシオペヤ座R星は、そんなその他大勢の星のひとつなのですが、変わった性質があります。それは約430日の周期で明るくなったり暗くなったりするのです。

過去、最も暗くなったときは、13.5等級の明るさ、最も明るくなったときは、4.7等級の明るさだったらしいですが、通常は6等台から12等台の間で行ったり来たりしているとのことです。

オリオン座のベテルギウスなど、明るさが周期的に変わる星はたくさんあるのですが、2等級ぐらいの幅で行ったり来たりするものが多く、こんなに6~8等級も振れ幅があるのは珍しいです。

位置はこのあたりです。



カシオペア座R星のだいたいの位置(ピンクの半丸)

このピンクの半丸のあたりにR星があるのですが、ごめんなさい。そのために撮影した写真じゃないので、微妙なフレーミングになっています、あとほんのちょっと上が写っていればR星も含まれていたかもしれません。(という星空の撮影自体が慣れてなくて、ノイズがひどいですね・・ 練習します)

で!!

そんなカシオペア座R星なのですが、いま、絶賛増光中で、今年(2023年)の2月18日ごろピークを迎えるとのことです。これは楽しみですね~! 5等級前後まで明るくなると予想されているので、光害が少ないところでは肉眼でも見えるかもしれませんし、双眼鏡やカメラの長時間露光なら間違いなく捉えられるでしょう。

 

カシオペア座R星はミラ型変光星

周期的に明るさが変わる星を「変光星」と言いますが、この変光星にもいろんな種類があり、その中でこのカシオペア座R星は「ミラ型変光星」というものらしいです。

ミラ型変光星というのは、くじら座のミラがそうであることからそう名付けられているのですが、星自体が膨張と収縮を繰り返していることで、明るさが変化する「脈動変光星」の一種です。ミラ型変光星は、恒星の進化の最終段階の赤色巨星であり、数百万年の間に、白色矮星に変化するらしいです。

カシオペア座R星は約430日周期で明るくなったり暗くなったりしているわけですが、それは430日という短いスパンで星自体が膨張と収縮を繰り返しているんですね。質量は太陽の1.2倍程度なのですが、恒星の半径は太陽の600倍前後あるようです。スカスカなのか、密度が薄いのか状況はよくわかりませんが、それだけ膨張している星、ということなんですね。スケールが大きすぎてピンと来ません。宇宙には普通では理解できない現象がたくさんあるんですね。

 
430日周期で明るくなる星・カシオペア座R星。ロマンを感じます!
冬は寒くて星空の撮影はキツいのですが(笑)、晴れたらチャレンジしたいと思います!