例年より早めに開花した桜を見に、札幌市手稲区にある旧軽川緑地と三晃ぼうけん公園に行ってきたので、その様子をレポートします。
札幌の桜の名所・旧軽川緑地と三晃ぼうけん公園
札幌の手稲区にある旧軽川緑地(きゅうかるがわりょくち)については、桜がキレイだという噂を聞いていたので、かねてから行きたいと思っていたのですが、同じ札幌市内でもなかなか遠くて行けていませんでした。大願成就です。
場所はここ。
道道44号石狩手稲線を新川から手稲駅方面に少し進んだところの左側にあります。
すぐ隣に三晃ぼうけん公園という公園があり、旧軽川緑地とシームレスに繋がっています。こちらはあまり知られていない公園なのですが、割と広めで遊具も充実しており、何より桜の木がたくさんあって良い感じです。
旧軽川沿いの遊歩道は桜がいっぱい
三晃ぼうけん公園から旧軽川沿いに進んでいくと、川沿いに素晴らしい桜並木があります。
河原は完全にコンクリートで整備されておりますので、河原を歩いても、上の堤防沿いを歩いても素敵な風景が楽しめます。
コロナ禍のため休日の桜の名所としては人出が少ない感じでしたが、それでも私が滞在した1時間の間に、何十人もがこの川沿いを歩いていました。
桜ギャラリー
今回撮影した旧軽川緑地と三晃ぼうけん公園の写真はこんな感じです。
旧軽川について
最後に「旧軽川」という地名について少々お話ししたいと思います。
札幌市民でもあまり聞くことの無い名前の川なのですが、手稲地区にとっては結構大きな意味を持つ川です。
旧軽川。
軽川。
最初、「昔、軽川だった場所」という意味で「旧軽川」なのかと思ったのですが、半分しか正解ではありませんでした。確かに、この「旧軽川」の部分は大正時代まで軽川として流れており、その後、整備によって軽川が移設されたのですが、現在も軽川の支流として、水が流れている立派な川でした。従って、「旧・軽川」ではなく、「旧軽」という川なんですね。
軽川も旧軽川も変わった名前なのですが、もともとは、水量が少なく、すぐ涸れてしまうことから「涸れ川」と呼ばれていたらしく、それが訛って(?)「かれがわ → かるがわ → 軽川」になったと言われています。
そんなすぐに涸れてしまうような水量の少ない川なのですが、地域には愛されていたのか、軽川流域である手稲本町はその昔「軽川」と呼ばれていた地域でした。また、現在の国道5号線とJR函館本線の間を走っている「二十四軒・手稲通」は、昔は「軽川街道」と呼ばれていました。
そして現在、JR函館本線に手稲駅(ていねえき)というのがあり、札幌市内の主要なJR駅の1つになっているのですが、実はこの駅も「軽川駅」と呼ばれていたんですね。
(参考)
1880年(明治13年)軽川駅設置
1952年(昭和27年)手稲駅に改称
すぐ涸れてしまうような小さな川・軽川。でも、手稲地区の歴史の上では大きな意味を持つ地名なんですね。
ちなみに、この軽川駅から石狩町(現在の石狩市)に「軽石軌道」という鉄道が走っていた時代があるのですが、このお話はまた別の機会に。
さて、そんな旧軽川緑地、今年のゴールデンウィークの札幌は天気が悪そうですが、まだ1週間ぐらいは桜を楽しめると思うので、近くの方は是非訪れてみてください。きっと気に入っていただけると思います!