中国の月面探査機「玉兔2号」が月の裏側で大発見をしたようです。
12月、玉兔2号が月の裏側でモノリスのような四角い建造物を発見
話は昨年にさかのぼります(と言っても1ヶ月前ですが)。2021年12月3日、中国の探査機の管制などを行っている「北京航天城」が運営するメディア「Our Space」の公式ブログが、現在稼働中の月面探査機「玉兔2号」が撮影した月の裏側の写真を公開しました。
これです。
これを見て、世界が大騒ぎになりました。
中心部分にほぼ真四角の物体が写っているではありませんか。
なんだこれは?!
こんなもの、天然に存在するものではないぞ?
拡大してみましょう。
モノリスか?
誰かが記念に置いていったのか?
宇宙人が作った基地なのか?!
それとも、月には生物がいて家を建てたのか?!
Our Spaceによって「神秘小屋」と名付けられたその構造物に、世界が注目しました。ついに人類は宇宙人と邂逅できるのではないか? もしかしたら人類の進化の謎が解き明かされるのではないか? と。
私は野尻抱介さんの小説「沈黙のフライバイ」の作中で発見された、水星にいつの間にか埋め込まれていた正方形のプレートを思い出しました。これは宇宙人が設置したなんらかのマーカーなのではないか。
どちらにしてもこの解像度ではこれ以上のことはわからなかったので、北京航天城からの続報を待つことになりました。
月面探査機・玉兔2号は、この構造物を目指して走ることになりましたが、2~3ヶ月かかるということでした。
1月、玉兔2号が神秘小屋に接近遭遇
それから1ヶ月ちょっとが経過した2022年1月7日。ついに続報が来ました。玉兔2号が「神秘小屋」の近くに到達し、近影の撮影に成功したのです。
2~3ヶ月という話でしたが、意外と早く着いたようです。玉兔2号、頑張ったんだね。
そしてOur Spaceが公開した画像はこちらです!
・・・
岩じゃん。
正方形でも立方体でもないし。
結局そういうオチ??
いやいや、よく見てみましょう。この岩石、ウサギの形をしていませんか?
なんと! 人類が太古から語り継がれていた「月にはウサギがいる」という伝説は本当だった!
すごいぞ、ラピュタは本当にあったんだ!!
まあ、冗談は置いておいて、なんとなくウサギに見えますよね。ちゃんと耳まであるし、ご丁寧にニンジンとうんちまであります。
ウサギの名を冠した月面探査機・玉兔2号が、大発見をしたと思って駆けつけてみたら、そこにはウサギの形をした岩石があった、というのはなかなか微笑ましいエピソードです。
世紀の大発見には至りませんでしたが、温かい気持ちになれました。