西之島で火山噴火を確認
小笠原諸島の無人島・西之島がまた噴火したみたいですね。2019年12月6日に海上保安庁が確認しています。その際の写真が以下になります。
噴煙が上がっているのが確認できますね。
この写真では溶岩流が流れているのが確認できます。斜面に筋のように上がっている煙の下がそれです。この段階では、海岸の200m手前で溶岩流が止まっているようです。
以下は翌日の12/7に撮影された写真です。
12/7には溶岩流が海岸まで達したようです。
この角度の写真だと溶岩が海に流れ込んでいるのがよくわかりますね。
実は小笠原諸島の西之島は2013年から断続的に噴火を繰り返しており、噴火のたびにこうやって溶岩が噴出し、どんどん島が大きくなっているのです。この島は海鳥が営巣したりしているので、そのあたりも心配ですし、海の生態系も心配なのですが、、
このままどんどん島が巨大化して大陸みたいになったらすごいかも?!
なんと言っても、ここ6年の間に
島の面積が約10倍になっているのですから!
西之島の場所はどこ? どんな島?
さて、あまり普段は名前を聞くことのない西之島なのですが、いったいどんな島なんでしょう?
まず、定住者が居ない完全な無人島です。あとの説明でもわかりますが、今のところ人間が住めるような環境ではありません。
そして、西之島はどこにあるのか? 住所的には東京都。でも、本土からものすごく遠いところにあるんです。
西之島自体も小笠原諸島の一部なのですが、小笠原諸島でもっとも人口の多い父島から西に約130km離れたところにあります。東京都の都心からはなんと1000km! それでも東京都の一部だというのが驚きです。
今現在の島の面積は2.89k㎡。ありきたりな比較をすると、東京ドーム61個分の広さです。こう書くと広い感じがしますが、島としてはどうなんでしょうね。ピンと来ません。
写真があるとわかりやすいと思うので、海上保安庁のサイトからクリアな画像を探してきました。
形は悪くないですが、ずいぶん殺伐とした世界ですよね。それもそのはず、この陸地のほとんどがここ6年の間に噴出した溶岩流が固まって出来たものなんです。
西之島の歴史と大きさの変遷(1973~74年)
1973年5月、観測史上初めて西之島が噴火しました。正確には西之島ではなく、西之島から600m離れた海で海底火山が噴火したのです。
この噴火は一年近く継続し、いくつかの新しい島を形成しました。それらは新島、第二新島、第三新島、新々島などを呼ばれていましたが、小さい島は波による浸食により消滅。そして、その流砂が浅瀬に堆積し、最終的には元々あった西之島と新島群は1つの島となっています。
面積の変化は、
1973年の噴火前:0.07k㎡
1974年の新島との結合後:0.316k㎡
西之島の歴史と大きさの変遷(2013~19年)
1974年のあとはしばらく沈静化しており、波による浸食のため、徐々に面積を減らしてきた西之島なのですが、2013年11月20日、再び噴火が起きました。
その噴火で新しくできた新島はみるみるうちに大きくなっていきます。
2013年12月26日、ついに新島と西之島が一体化しました。
そして拡大は止まりません。
この間の面積の変化は以下のとおり。(旧島、新島の合計)
2013年の噴火前:0.29k㎡
2013年12月下旬:0.39k㎡
2014年3月下旬:0.70k㎡
2014年8月下旬:1.39k㎡
2015年2月下旬:2.46k㎡
そして、その後も少しずつ噴火で面積を拡げ、
2019年11月:2.89k㎡
になっています。
新たな観光資源としてロマンと夢を馳せる
ということで、ちょっと不思議な島である西之島の紹介でした。現在も活動中ということで、今後の動きが気になりますね。こんな状況なので、しばらくは人が住めるような土地にはならないと思いますが、だんだん大きくなっているという点で、とてもロマンを感じます。
せっかくなので、派手にドカンと噴火して、沖縄本島ぐらいの大きさになってくれないかなと言う夢を見てみたり(笑)
まあ、それは大げさにしても、小笠原諸島とも近いですし、新たな観光資源になってくれると嬉しいですね。
【追記2020/7/4】
この記事から半年、どんどん西之島の噴火が激化しています。別記事でシェアしていますので、良かったらどうぞ。
http://noah.n43foto.com/archives/3629