予想通り本日2022年5月24日、キヤノンが新しいミラーレス一眼2機種を発表しました。EOS R7とEOS R10です。ザッとスペックを見ましたが、これは新時代の幕開けという印象ですね。EOS R5とR6が発表になったときより衝撃が大きいです。
私の愛機はEOS 9000DとEOS KissX5ということで、バリバリのデジタル一眼レフ、いわゆる「レフ機」です。今となっては旧世代のカメラですね。
いまだミラーレスに手を出していなかったのは、これからキヤノンがどの方向にシフトしていくのかを見極めてから検討しようと思っていたためです。今度の発表で、それがハッキリとわかりました。
今回は本日発表になったキヤノンのミラーレス一眼カメラ「EOS R10」と「EOS R7」の仕様を紹介すると共に、ミラーレス、レフを含めた昨今のデジタル一眼に関する私の雑感を書き留めたいと思います。
(この記事は昨日(5/23)に新製品の予想として投稿しましたが、すぐに正式発表になったため、大部分を書き換えています)
CANON 「EOS R7」のプロモーション動画
まずはこれですよね。キヤノン公式のPVを見てみましょう。
この動画、すごいですね。どんだけすごいカメラなんだ、という感じです。というか、実際にEOS R7ってヤバくないです? マジパネェです。
私は動画は撮らないので、一眼カメラに動画機能は要らないと思っていたのですが、この動画を見ると、写真と動画がシームレスになっている印象があります。写真の連写機能の先に動画がある、みたいな。
そういう発想は持っていなかったので、この動画にはものすごい衝撃を受けました。
CANON 「EOS R7」と「EOS R10」の仕様
さて、それでは「EOS R7」と「EOS R10」の仕様を見てみましょう。
◆EOS R7 2022年6月下旬発売予定
RFマウント
3250万画素APS-CサイズCMOSセンサー
デュアルピクセルCMOS AF
ボディ内5軸手ブレ補正
0.39型OLEDカラー電子ビューファインダー(236万ドット)
3.0型TFT式カラー液晶モニター(162万ドット)バリアングル液晶
DIGIC X
常用ISO感度ISO100~32000 拡張51200
メカシャッター:1/8000~30秒 連写 最高約15コマ/秒
電子シャッター:1/16000~30秒 連写 最高約30コマ/秒
4K60p動画、フルHD120p動画
使用電池:LP-E6NH
ファインダー撮影:約380枚 省電力優先設定時 約500枚
モニター撮影:約660枚 省電力優先設定時 約770枚
デュアルSDカードスロット
サイズ:132.0 x 90.4 x 91.7mm
重さ:約612g(バッテリー、カードを含む)/約530g(本体のみ)
価格:税込197,780円(キヤノンオンラインショップ)
※キヤノン公式サイトより引用
はい。ついにEOS RシリーズにAPS-Cセンサーが登場です。価格の割にかなりハイスペックですね。EOS 7Dのミラーレス版のという位置づけでしょうか? 後述しますが、私が唯一気に入らなかったミラーレスの最大欠点が解消されています! ようやく「欲しいミラーレス」が登場しました!
◆EOS R10 2022年7月下旬発売予定
RFマウント
2420万画素APS-CサイズCMOSセンサー
デュアルピクセルCMOS AF
ボディ内手ブレ補正は無し
0.39型OLEDカラー電子ビューファインダー(236万ドット)
3.0型TFT式カラー液晶モニター(162万ドット)バリアングル液晶
DIGIC X
常用ISO感度ISO100~32000 拡張51200
メカシャッター:1/4000~30秒 連写 最高約15コマ/秒
電子シャッター:1/16000~30秒 連写 最高約23コマ/秒
動画:4K60p、フルHD120p
使用電池:LP-E17
ファインダー撮影:約210枚 省電力優先設定時 約260枚
モニター撮影:約350枚 省電力優先設定時 約430枚
シングルSDカードスロット
サイズ:122.5 x 87.8 x 83.4mm
重さ:約429g(バッテリー、カードを含む)/約382g(本体のみ)
価格:税込128,480円(キヤノンオンラインショップ)
※キヤノン公式サイトより引用
これはEOS Kissシリーズに近いイメージかな。写真を見ると背面のキーが少ないし、サブ電子ダイアルも無い。
あ、でも公式サイトではミドルクラスモデルにカテゴライズされているので、90DとKissの中間ぐらいの立ち位置でしょうか。仕様はEOS R7と似てますが、ボディ内手ぶれ補正が無いのがR7と大きく違うところです。
事前情報ではバリアングル液晶モニターについて書かれていなかったのですが、ちゃんと搭載されてましたね。
それにしても連写性能が凄まじい。これはミラーレスの恩恵でしょうか。
価格が12万円台というのも買いやすくて良いのですが、EOS RPとの比較に悩む人が多そう。スペック的にR10が有利ですが、RPはなんと言ってもフルサイズですからね。
さて、今回はこれら本体に加えて、新しいレンズシリーズも発表になりました。
・RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM
・RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM
上記機種のキット用レンズになりますが、なんと「RFマウントのAPS-C専用レンズ」!!
ついに来ましたね。私はRシリーズは「フルサイズであることがウリ」だと思っていたので、これには驚きました。キヤノンは本気でRFマウントに一本化するつもりですね。EFレンズはオワコンになるのか?!
今後のキヤノンの方向性を考える
いやいや、驚きました。まあ、ウワサではある程度わかってはいたのですが、私の理解が及ばない部分もありましたね。
ここ数年のキヤノンの傾向を見ると、
・最後に発売になったEFレンズ
→ EF600mm F4L IS III USM 2018/12/20発売
・最後に発売になったEF-Sレンズ
→ EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM 2017/6/29発売
・最後に発売になったEF-Mレンズ
→ EF-M32mm F1.4 STM 2018/9/21発売
と、なんとEFシリーズのレンズがもう3年半も出ていなかった!
この時点でキヤノンは「レフ機」ではなくRFマウントのミラーレスに一本化しようとしていることがなんとなくわかりましたが、昨年キヤノン自身が「入門機や中級機の一眼レフカメラは当面継続する」というような発言をしていたため、少なくともKissシリーズは残るのでは、と思っていました。
でも、今回発売になるEOS R10は、Kissシリーズのちょっと上、という感じですよね。これを開発しておきながら、レフ機のKissが出るかなー?? 微妙な感じがします。EF-Mマウントのレンズもしばらく発売になっていないので、Kiss Mシリーズももう終了かもしれません。というか、EF-MマウントとRF-Sマウントって、コンセプトが被りまくりです。今後はRF-Sマウントにシフトしていくことでしょう。
ただ、海外ではまだレフ機の需要があるようなので、その方向でKissシリーズの開発は続けるかもしれませんね。
ミラーレスに関する個人的な雑感
あらかじめお断りしておきますが、私は「ミラーレスより一眼レフが優れている」とか「一眼レフしか使いたくない」などと思っているワケではありません。逆に、そろそろミラーレスにシフトしたいと思っているところです。9000Dのライブビュー撮影(ミラーレスと同じデュアルピクセルCMOS AFと採用)を使ってみて、ミラーレスのピント精度はレフ機を圧倒していることを知りましたので、その価値が大きいことも認めています。
でも、今回の発表は、1つの時代の終わりを感じて少し寂しくなりました。
そのうち、「一眼レフ? レフ?って何??」とか「昔のカメラは鏡が入ってたの? なんで?」とか言われる日が来るのでしょう。
シャッターを切ったときのあの「カシャコーン!」って音が、「ああ、写真を撮ってる~」って感覚にさせられるのですが、それも旧世代の遺物なのでしょう。
なんとも寂しいことです。
ただ、現在のテクノロジーにおけるミラーレス一眼カメラには大きな欠点がありました。それは、
電池がすぐなくなる
ことです。ここだけがどーも気に入らなかった。
私が撮影に行ったら、1日で500枚~1000枚ぐらい撮ります。今使っているEOS 9000Dだと、1回の充電でギリギリ持つ感じです。
でも、ミラーレスは、1回の充電で、
EOS R5 → 220枚
EOS R6 → 250枚
EOS RP → 210枚
EOS Kiss M2 → 250枚
※すべてファインダー撮影時の数字
しか写せません! なんでこんなに少ないんです?! お散歩中に電池交換とかイヤです。
ここだけが、、ここだけが気に入らなかったんです!(>_<)
でも、でもでもでも!
EOS R7はそれを解決して見せました。
「ファインダー撮影:約380枚 省電力優先設定時 約500枚」
は画期的です! レフ機ほどではないけど、これなら許せます!
私の次のカメラはEOS R7にほぼ確定です!