西之島が観測史上最大規模の噴火。噴煙8300m。どんどん面積が広くなっていく西之島

2021年8月18日

2020年6月29日の西之島の航空写真。海上保安庁のサイトより引用

 

西之島の噴火が激化。噴煙8300mを観測

 
昨年12月に、小笠原諸島の西之島が噴火して、面積が広くなったという記事を書いたのですが、

半年を経過した今も、その噴火が収まるどころか激しくなっているようです。冒頭の写真は2020/6/29のものです(海上保安庁のサイトから引用)。すごい噴煙ですよね。



6月中旬に噴煙が2600mまで上がって、同じ小笠原諸島の父島に降灰予報が出たのですが、それはまだ序の口でした。昨日(7/3)、観測史上最も高い4,700mの噴煙が観測されたのですが、本日(7/4)、なんと倍近い高さの8,300mの噴煙が観測されています。これが、どんな規模の噴火なのかはピンと来ませんが、2000年に北海道を震撼させた有珠山の噴火でさえ、噴煙の高さが3,500mだったということなので、それを遙かに超えてしまいましたね。

まだまだ生々しい写真がたくさんありますので紹介します。

同じく2020年6月29日の西之島の航空写真。海上保安庁のサイトより引用
2020年6月29日の西之島の火口付近のアップ写真。海上保安庁のサイトより引用

 
(公財)海上保安協会のツイッターでは動画もツイートされていました。

 
こちらはニュースサイトの動画ですが、海から見た西之島の映像です。

 
いや~、すごいですね! 
火山が本当に恐ろしい存在だということがよくわかります。
幸い、すぐ近くに人が住んでいる島は無いのですが、もし近くに住んでいたら生きた心地がしませんね。

 

どんどん面積が広くなる西之島。その面積の変化は?

さて、噴火の現状はこんな感じなんですけど、みなさんの興味は「面積がどうなっているか」ですよね。溶岩流がどんどんあふれ出しており、確実に海を埋め立てているので、少しずつ面積が大きくなっていると思われます。

とは言え、こんな状況ですので、人が上陸できるわけもなく、当然測量とかもできません。私も現在の西之島の面積が知りたくて、海上保安庁のサイトをくまなく探したのですが、そういう情報はありませんでした。

しかし、違ったのです。国土の面積の話は海上保安庁の管轄ではありません。国土地理院なんですよね(笑)
なんと、国土地理院のツイッターに西之島の地形の変遷が掲載されていました。(動画になっているので、クリックでスタートします)

 

 
2018年11月から2020年7月までの西之島の地形の変化です。これ、ものすごくよくわかりますね。しかも、最新の画像が7月3日。昨日です。



このGIF動画を分解して引用させていただきますね。

2020/7/3の西之島がこれ。

2020年7月3日の西之島

そして、この画像に、この一連の噴火が始まる前の2019/11/22の画像を重ねてみます。

2020年7月3日の画像に2019年11月22日の画像(赤)を重ねたもの

赤いのが昨年11月22日の西之島です。この差分が今回の噴火で増えた分ということになりますね。1.5倍までは行きませんが、1.3倍ぐらいにはなってそうです。

ハッキリとした面積はわかりませんが、これでイメージはつかめましたね。

ちなみに、上の国土地理院のGIF動画の根拠資料はこちらのページに載っています。多分、時点更新されると思うので、ときどき見に行きたいと思います。

 
ニュースなどによる専門家の意見でも、「今後も活動が続き、溶岩の流出によって島が拡大する可能性が高い」とのことです。噴火については危険もあるので注意は必要ですが、島が大きくなっていくのは楽しみですね!

 

【追記2020/7/16】溶岩が上空200mまで噴出

すごい写真です。西之島の溶岩が上空200mまで噴出しているそうです。

 
気象庁の海洋気象観測船「凌風丸」から西之島の噴火を撮影したモノです。
溶岩って、こんな勢いで吹き出すものなんですね。恐ろしい。