ニトリが小樽の高級旅館「銀鱗荘」を買収。観光事業をどう展開するのか注目

2019年10月22日

銀鱗荘・本館(Wikipediaより引用)
銀鱗荘・本館(Wikipediaより引用)

札幌から国道5号線を小樽方面に走ると、小樽築港の手前にトンネルがあり、そのトンネルの上の方に和風の大きな建物が見えるのですが、それは私なんかは泊まることが出来ないぐらい高級な温泉旅館「銀鱗荘」です。

いや、お金を出せば泊まるるのでしょうけど、私の感覚では「別世界の旅館」のイメージが強くて、近づいたことすらありません(笑)

そんな旅館「銀鱗荘」について、先日ニュースがありました。あの大手家具チェーンのニトリが買収したらしいです。



銀鱗荘とは

銀鱗荘というのは、北海道小樽市桜にある温泉旅館ですが、その歴史がすごいです。もとは宿泊施設として建てられたものではなく、隣町の余市町にあった鰊御殿を移築したものなんですね。

明治33年(1900年)、鰊漁で財を成した猪俣安之丞氏が余市町に自分の邸宅を建てました。一般にこのような網元が建てた立派な居宅兼漁業施設を「鰊御殿」と呼ぶのですが、この猪俣邸は贅の限りを尽くした素晴らしい建物だったため、昭和13年(1938年)、東小樽の都市開発の一環として現在の桜1丁目に移築されました。そして翌年、北海ホテルの特別別館として開業した温泉旅館がこの銀鱗荘です。

明治の雰囲気をそのまま残す本館に加え、2004年には鉄筋コンクリートで作られた5階建ての新館ができ、外国人観光客や裕福層の客に人気のようです。

価格も調べてみましたが、、、
2018年8月現在、最も安い部屋で一泊二食付き34,710円、最も高い部屋で129,750円!!

あと、びっくりしたのが全部で14室しかないこと。5階建ての新館に7室しかないんですね。ものすごく贅沢な作りなんでしょうね~

銀鱗荘・新館(Wikipediaより引用)
銀鱗荘・新館(Wikipediaより引用)

ニトリとは

北海道人ならニトリを知らない人はいないでしょうけど、道外での知名度はよくわからないので、簡単に説明しておきます。



ニトリは大手家具チェーン店で、北海道で「家具屋」と言えば真っ先に思い浮かぶのがこのニトリでしょう。我が家の家具もいくつかはニトリて買ったものです。

本社は札幌にある道内企業ですが、道外への展開も精力的に行い、いま調べてみたら、全都道府県に店舗があるらしいです。びっくり!

国内に386店、台湾に26店舗、アメリカにも「Aki-Home」の名前で2013年から展開を開始したようですね~。道内企業にも、こんな景気のいい会社があったんですね!
 

ニトリの観光戦略

そんなニトリが、昨年、小樽に「ニトリ小樽芸術村」をオープンしたのは記憶に新しいのですが、そんな矢先に高級旅館である銀鱗荘を買収。ホテル事業は初めてみたいですね。

そんな観光分野に突然参入しだしたニトリは一体何をやりたいのか?

家具屋として大成功を納めた経営手腕が、今度は観光事業でどう活きてくるんでしょうね?
北海道をどんどん盛り上げていって欲しいものです!