アメリカのノースカロライナ州ダーラムには、ちょっとばかり有名な鉄道橋があります。正式名称は「ノーフォーク・サザン鉄道グレッグソン通り跨道橋」というのですが、高さが11フィート8インチ(3.56m)しかないため、「11フィート8ブリッジ」と呼ばれています。
この高さが実に絶妙で、背の高いトラックが通れそうで通れないのです。アメリカのトラックの一般的な車高は12フィート(3.65m)なので、9センチほど鉄道橋の方が低いんですね。実際、多くのトラックがここで屋根を削っており、「can opener(缶切り橋)」という異名まで付いてしまっています。
そこでの事故の動画集もあります。
衝撃ですよね。鉄道橋って頑丈なんですね。こんなに体当たりされてもビクともしない。(鉄道橋というより、その手前に設置された鉄骨が頑丈なのですが・・・)
ちなみにこの橋自体は100年ぐらい前にできた古いものらしいのです。当時のトラックはここまで背が高くなかったのかもしれません。
私が最初見たときは、何で道路を掘らないんだろうと思ったのですが、すぐ下に下水管が入っていて、道路を下げるのも難しいらしいです。確かに下水管は勾配が大事なので、ここだけを下げるわけにはいきませんよね。
このような事故動画がYoutubeにたくさん投稿されるようになって、それが地元テレビ局に目に留まり、次第と有名な鉄道橋になったようです。行政側もなにもしていなかったわけではなく、制限を超える車両が近づいたら黄色の点滅式警告灯で知らせるシステムを付けたり、専用の電光掲示板を設置したりしているのですが、事故は減らなかったようです。
そしてついに今年(2019年)10月。鉄道橋の方が改修になったようです。橋の高さが8インチ(20cm)引き上げられたということです。なんと改修工事の模様の動画まで出ています。どんだけ愛されてるんだ?!
ということで、これでこの鉄道橋が「缶切り橋」と呼ばれることは無くなりそうです。「11foot8 bridge」でも無くなってしまったので、新しい愛称を募集したらいいかもしれませんね(笑)