旧国鉄士幌線・広尾線の史料展を帯広百年記念館など3カ所で開催

  旧士幌線のタウシュベツ川橋梁 Wikipediaより

  旧士幌線のタウシュベツ川橋梁 Wikipediaより

1987年春、惜しまれながらも十勝地方の国鉄士幌線と広尾線が廃止。それまでは帯広を中心に、東西へは根室本線、北へは士幌線、南へ広尾線と、まるで「はくちょう座」のように(?)に拡がっていた鉄道網が、その廃止で一気に寂しくなってしまいました。鉄道の要衝だった帯広駅が、ただの通過点になってしまった年です。

  1971年の北海道地図 過去記事より

  1971年の北海道地図 過去記事より

それから30年。今日のニュースで知ったのですが、帯広市内で士幌線と広尾線の写真や史料を展示する企画展を開催するそうです。期間と会場は以下の通り。

・帯広百年記念館 9月23日~10月9日
・帯広市民ギャラリー(JR帯広駅地下) 10月5~10日
・勝毎サロン(藤丸7階) 10月5~10日

■士幌線、広尾線 廃線30年 「沿線の今昔」たどる 23日から帯広で史料展
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170922-00010000-kachimai-hok
 

うーん。行きたいですね。でも、ちょっと帯広は無理かな(笑)
北海道はたくさんの線路が廃線になっていますが、この2つの路線はいろいろと魅力があったんですよね。

<士幌線>
糠平湖の北の方にあるタウシュベツ川橋梁(冒頭の写真)に、最近になって観光客や写真家が集まるようになり、再び脚光を浴び始めた路線です。帯広から北に向かって士幌-上士幌-糠平と続き、1978年までは三国峠の途中にある今は誰も住んでいない十勝三股まで伸びていたという、今考えると信じられない鉄道路線でした。風景として味のある橋梁が多いのも特徴の1つですね。私も小さい頃帯広に住んでいたので、士幌線で糠平湖に行った記憶があります。

  旧士幌線・第三音更川橋梁 Wikipediaより

  旧士幌線・第三音更川橋梁 Wikipediaより

<広尾線>
こちらは帯広から南へ向かう鉄道路線でした。大きな駅だけ並べると、帯広-中札内-更別-忠類-大樹-広尾という感じになります。この路線は、今でも観光名所になっている「幸福駅」と「愛国駅」があったことで有名です。

  建て替えられた現在の幸福駅(2015年) Wikipediaより

  建て替えられた現在の幸福駅(2015年) Wikipediaより

この愛国駅→幸福駅間の切符が「愛の国から幸福へ」として人気となり、たくさんの観光客が訪れました。実は今でもこの切符が売られているという。

あと、特筆すべきは、こんなローカル線に準急や急行が走っていたという事実です。

・1962~1965年 夏季のみ広尾線全線で臨時準急「ひろお」が1日1往復運行
・1966年 8月の2週間のみ糠平駅から広尾駅まで通しで臨時準急「しほろ」「ひろお」が運行
・1967~1974年 夏季のみ糠平~広尾間を臨時急行「大平原」として運行

 ※大平原の当時の時刻表が載っているサイトを発見しました!
  『設定当初の急行「大平原」の時刻』(Rail・Artブログ様)

これ、すごいですね。帯広を起点とした盲腸線2本を「通し」で走る急行。今では信じられません。その当時の鉄道需要の半分でもいいから現代にあれば、JR北海道の経営はこんなに苦しくないんでしょうね。
 

さあ、そんな士幌線と広尾線を懐かしむ史料展が、明日から帯広市内で始まります。興味のある方は訪れてみてください!

あー、本当に行きたい・・・

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