NIKONが高級コンパクトデジカメの発売を中止しましたね。発売を楽しみに待っていた人もたくさんいたようで、ファンの間ではちょっとした騒ぎになっています。今回発売中止を発表したのは、DLシリーズと呼ばれるデジカメのシリーズで、ラインナップは、
・DL18-50 f/1.8-2.8
・DL24-85 f/1.8-2.8
・DL24-500 f/2.8-5.6
の3機種です。
これらは昨年(2016年)2月に発表され、同年6月に発売予定でしたが、その後二度の発売延期を経て、最終的に昨日(2/13)発売中止が発表されました。いったい何が起こったのか?
現段階では詳細な情報が公開されておりませんが、以前の発売延期の理由が「画像処理用ICの不具合」で、今回の発売中止が「画像処理用ICの不具合による開発費増加と販売想定量の下落などを考慮し、収益性の観点で中止を決定した」となっています。おそらくハンパな不具合じゃなかったんでしょうね、かなりの手戻りが発生するような、ですね。
それにしても、発売直前まで漕ぎ着けていたのだから、これまでの開発費だって相当なモノだったと思います。ニコン、大丈夫か・・・
ただ、実売価格を調べてみたら(なんと各通販サイトでは予約受付までしていた!)、7万円~11万円ぐらいと、コンデジにしてはかなり高額なラインナップになっていました。この価格帯のコンデジ、どれぐらい需要があるんでしょう?
世の中には一眼レフを敬遠する人もおりますので一概には言えないのですが、この価格なら、低価格のデジタル一眼レフがレンズ付きで買ってお釣りが来ます。かなり高級なレンズを搭載しているようですが、あとでいくらでも良いレンズと交換できる一眼レフと比べるとあまり魅力を感じません。映像素子も1型(13.2×8.8mm)で、コンデジにしては面積が大きい方ですが、デジイチと比べるとかなり小さいです。
ということで、このカメラは、
・一眼レフは大きくてイヤ。出来るだけコンパクトなカメラが欲しい
・それでも画質はこだわりたい
という方向けの商品ということになりますね。
ん~ 需要が微妙なような気がします。デジタル一眼レフが10万円以上していた時代なら話は違うのですが、この時代ではもう少し価格を落とさないと厳しい感じがしますよね。でも、開発費の関係からこれ以上は落とせない。これが発売中止の真相かな。勝手な推測ですが。
最近はスマホもかなり良い写真が撮れますからね~ そもそもコンデジ自体が売れなくなってきていることでしょう。そこで、「高級コンデジ」というコンセプトは至極妥当なものなのですが、価格を抑えられなければ厳しいんでしょうね。
安く開発できて、良い写真が撮れるカメラ。
これは永遠の課題ですね。
p.s.
私のパソコンの日本語変換はATOKを使っていますが、「コンデジ」で変換して「compact digital camera」が出てきたのには驚きました。賢いなATOK(笑)