北海道でもオーロラが見られるのをご存じでしょうか?
見られると言っても、頻繁に見られるわけではありません。今年(2015年)は3月と6月に観測されたのですが、それ以前は2004年まで遡らなければなりません。それほど珍しいことなんですね。
これが2004年11月8日に北海道・陸別町で観測された低緯度オーロラです。綺麗ですよね。オーロラと言えば、一般的にカーテンのような光を想像しますが、低緯度オーロラというのはこの写真のようなモワッと赤くなる感じです。
それではここでオーロラについて少し解説を。私も大して詳しいわけではありませんが・・・
オーロラというのは、太陽の活動と密接な関係があります。太陽から地球に向かって常に流れてくる「太陽風」と呼ばれるもの(プラズマ)があるのですが、それが地球の磁場と相互作用し、南北の極付近に降り注ぎます。その際に、大気の粒子と衝突し発光現象を起こします。これがオーロラです。
太陽風は常に一定ではなく、太陽の黒点付近で起こる太陽フレア(太陽面爆発)によって大きく変化します。大きな太陽フレアが発生すると、強力な太陽風が地球を襲うため、大規模な磁気嵐が発生し通信障害が起こったり、電子機器が壊れたりすることもあるようです。(余談ですが、探査機の初代はやぶさも、これに襲われてかなりのダメージを負いました)
普段は極付近でしか見ることができないオーロラですが、強力な太陽風が来たときには、その規模や範囲も大きくなり、日本でも観測することができるみたいです。
歴史的には、低緯度オーロラと思われる記述が日本の古い文献から出てきているようです。最古の記述は日本書紀まで遡るとか。滅多に起こらない不可思議な現象ですから、なんの知識もなくそれをみた昔の人は、さぞ恐ろしかったでしょうね。
さて、そんな低緯度オーロラですが、つい先日、2015年12月21日にも陸別で観測されたそうです。なんと、今年3度目! その際に撮影された写真がこれです。
それ以前は11年近くも見れなかったオーロラなのに、今年だけで3回というのはすごいですね。太陽フレアの活動は、一度始まるとしばらく続くみたいですので、もしかしたらこれからも期待できるのかもしれません。
2004年11月の際は、事前情報があったので私も撮影にチャレンジして見事失敗したのですが(笑)、またチャンスがあったら頑張ってみたいです。