サイエンス

サイエンス

月の水|クレーター内部の氷から月面開発の可能性を探る

野尻包介さんの小説「ロケットガール」シリーズの3巻「私と月につきあって」に、月で大量の氷が発見されるというシーンがあります。そしてそれを見た宇宙飛行士(なんと十代の少女!)が、「ここはいつか都市になるわ」と言います。 氷が都市になるまでには長い道のりがあるでしょうが、私はなるほど~と唸りました。もし無尽蔵に水が得られるとすれば、補給無しに人が生活できる環境を作れるのです。ということで、今回は月の水...
宇宙・天体観測

X線天文衛星「ひとみ(ASTRO-H)」スペックと主な目的。打ち上げ動画と解説動画も

「ひとみ(ASTRO-H)」の打ち上げ動画 2016年2月17日17時45分、X線天文衛星「ASTRO-H」を載せたロケット・H-IIA30号機が種子島から打ち上げられました。もともとは2月12日の予定でしたが、天候の関係で延期なったらしいです。そして、ロケットからASTRO-Hが分離した後、名称が発表されました。その名は「ひとみ」。「熱い宇宙の中を観るひとみ」という意味だそうです。 まずはその打...
宇宙・天体観測

超深宇宙領域「ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド」

みなさん、この画像、何の画像だと思いますか? 星空の写真? それにしては、星の粒が大きいと思いませんか。   ハッブル望遠鏡というのがあります。この望遠鏡が実にすごいもので、なんと宇宙空間に浮いている望遠鏡なんです。 この画像、イメージ写真ではなく実写の写真です。スペースシャトルから撮ったらしいですね。このようにハッブル望遠鏡というのは、地球から600km上空の軌道上を周回している望遠鏡なのです。...
宇宙・天体観測

惑星になれなかったケレス(準惑星)に謎の光る点|探査機ドーンによる画像

昨年(2015年)の3月ぐらいから、NASAの探査機ドーンが準惑星ケレスの調査をしています。このドーンという探査機は、火星と木星の間にある小惑星帯の調査をすることが目的で、2007年に打ち上げられました。2011年から約1年間は小惑星ベスタの調査を行い、2015年の3月に準惑星ケレスに到着しています。  このケレスは、火星のちょっと外側を回っている星で、直径が地球の1/13しかない小さなものなので...
サイエンス

理研に新元素・113番の命名権。名前は「ジャポニウム」か「リケニウム」か

理化学研究所、通称「理研」の研究チームが新元素である元素番号113番を発見しました。 「発見しました」というのは、実はちょっと語弊があって、すでにこの元素は同じく理研のチームによって、2004年に発見していたんですね。2004年と2005年に論文発表をしたのですが、「データ不足」ということで、国際機関に認められなかったようです。そして、昨年2015年の8月に3回目の合成に成功。ようやくこの功績が認...
宇宙・天体観測

探査機「あかつき」、金星の周回軌道投入に成功。5年越しの悲願達成

夕方、太陽が沈んだあとの西の空に、 強く、まぶしく輝く一番星を見つけたことはありますか? 宵の明星。 太陽系第2惑星の金星です。 昨日、金星探査機「あかつき」が、金星の周回軌道投入に成功したと発表されました。実に5年越しの悲願達成です。  金星探査機「あかつき」(イメージ図) 画像提供:(C) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)   金星探査機あかつきは、今から5年前の2010年5月に種子島から打ち...