釧路の街中で見つけたノーベル乾電池の自動販売機が哀愁を漂わせていた件

2020年5月25日

先日釧路に行ったのですが、街中でとんでもない物を発見してしまいました。幣舞橋から北大通りを釧路駅に向かって歩いていたときのこと、なんと、乾電池の自動販売機があったのです!

北海道釧路市にあるノーベル乾電池の自販機(2019/11撮影)

はい。拡大画像も。

ノーベル乾電池の自販機の拡大

 
 
ちょっ、これ、どこからツッコめばいいの?!



(1) いつの時代の自販機だ?!
(2) 何で撤去しないんだ?!
(3) 乾電池を自販機で買う人がいるのか?!
(4) というか「ノーベル乾電池」って聞いたことがないんだけど!

この乾電池の自販機を目撃して約5秒の間に、これだけの疑問が湧いてきました。破壊力抜群です。完全に頭がフリーズしました。

街の超芸術トマソンにノミネートしてもいいのではないでしょうか?
 

昔は結構あった乾電池の自販機

ということで、帰ってからいろいろ調べてみました。まず乾電池の自販機について。
乾電池の自販機は昔はそれなりに需要があり、電気屋さんの店頭とかには結構あったようです。パナソニックの乾電池とかが有名みたいですね。そう言われてみれば私も小さい頃は見たことがあったような気がしないでもないです。

今ではスーパーも遅くまで営業していますし、コンビニで24時間電池が買えますので、乾電池の自販機の存在価値がわからなくなってしまっていますが、夜に乾電池が切れてしまった場合、確かに困ることがあるかもしれませんね。

「あ、停電だ!」
  →「あ、懐中電灯の電池が切れてる!」
    →「電気屋の前の自販機で電池買ってこい!」

あれ? 停電の場合、電池も買えないんじゃ・・・・??
自販機も乾電池で動いてたりして(笑)
 

ノーベル乾電池とは

まあ、乾電池の自販機の存在価値はなんとなくわかりました。では「ノーベル乾電池」とはいったい?

私、ずいぶん長い間人生やっていますが、この「ノーベル乾電池」というのは初めて耳にしました。まさか自動販売機専用のブランドとか言いませんよね(汗)

ということで調べてみたのですが、ありました!



かつてあったノーベル乾電池(Wikipediaより)

結構歴史がある会社のブランドみたいです。

・1950年に東京電気化学工業株式会社として設立し、乾電池の生産を開始。
・富士電機と業務提携し、1958年に富士電気化学株式会社と社名変更。
・1972年に富士通の子会社化。
・1984年、ブランド名を「ノーベル乾電池」から「富士通乾電池」に変更
・2001年、社名をFDK株式会社に変更。
 (Wikipediaより引用)

というわけで、実は富士通乾電池の前身だったんですね。富士通乾電池の方は見たことがあります。

富士通乾電池の時代の写真(Wikipediaより)

 

なんと1984年(昭和59年)以前の自販機だった

これらのことから、自販機の発見でフリーズした私の最初の疑問も明らかになりました。ノーベル乾電池というブランドが存在していたのは1984年(昭和59年)までになりますので、少なくともこの自販機はその時代の物だと言うことになります。

私が見たのは今年(2019年)です。最低でも35年前?! いや、ブランド名が変わったのに放置しているということは、1984年の段階ではすでに使用していなかった可能性が高いですね。そう考えると40年以上前の自販機なのではと推測されます。上の写真の乾電池のロゴよりも自販機のロゴの方が古そうなので、さらに前かもしれません。

これはもう博物館に寄贈した方がいいのでは?
それよりもオークションに出品した方が良いのかも。結構高値が付くかもしれません。

 
とまあ、旅先で見かけた一台の自販機からいろんなことがわかって面白かったですし、それよりも昭和のノスタルジーに胸を打たれて泣きそうになりました。

こういうこともあるので、人生って楽しいですね!